仕上がりに差をつけよう! 表面加工シリーズ
2020.06.24こんにちは! インプレスアート スタンプ部です。
今回はブランクの表面を研磨して、表情をつける2種類の「研磨ブロック」と、 叩いて表面を加工する「マルチファンクションハンマーキット」を ご紹介します!
1.磨いてテクスチャーをつくる 研磨ブロック
研磨ブロックは「つや出し仕上げ用」、「マット仕上げ用」の2種類です。
白いブロックがつや出し用、黒いブロックがマット用です。 1つの研磨ブロックに、2種類の面がついています。つや出し仕上げ用研磨ブロック
金属につやを出すための研磨ブロックです。
よく見ると「FINE」、「SUPERFINE」と表記された面があります。
はじめに「FINE」を使ってブランクの表面を磨き、汚れを落とします。
力は入れず、ブランクを研磨ブロックにこすりつけます。
金属なので、削る方向はあまり意識しなくて大丈夫です。
小さいブランクは、研磨ブロックにブランクを直接置いて、
押さえながら磨くとやりやすいです!
この面で磨いただけで、少しツヤ感が出ます。
ある程度ツヤが出て、表面の傷が薄くなったと感じればOKです。
(今回私は30回くらい磨きました!)
その後、キレイなツヤを出すための「SUPERFINE」で磨くことにより、
よりキラキラのツヤが生まれます!
磨き方は先ほどと同様です。
磨くと割とすぐにツヤ感が出るので、何度も磨く必要はありませんが、
磨けていないところはツヤ感が少ないので、確認しながら磨くと良いですよ!
ブランクの左半分に使用したものがこちら。
写真だと少し分かりづらいのですが、細かい傷が目立たなくなり、
新しい硬貨のようにキラキラに仕上がりました!
マット仕上げ用研磨ブロック
こちらも名前の通り、金属のツヤを抑えてマットに仕上げる研磨ブロック。
「COARSE」と「MEDIUM」の2種類の面があります。
「COARSE」はブランクの縁を磨いて丸みを出したり、
スズなどの柔らかい金属の形を整えるのに使用する面で、
「MEDIUM」は表面をマットに仕上げる面です。
こちらは別々の用途で使っても良さそうです!
「COARSE」を使うことによってブランクの表面に少し傷をつけて、 「MEDIUM」でその傷を抑えることによってマットに仕上がります。
左側がマット仕上げ用研磨ブロックで磨いた面です。
光を抑えた優しい印象に仕上がりました。
2.4種類のヘッドが活躍! マルチファンクションハンマーキット
「マルチファンクションハンマーキット」は、
テクスチャーをつけることができる「3種類のヘッド」と、
ブランクの歪みを調整する「ナイロンヘッド」、
ヘッドの差し替えができる「専用ハンマー」がセットになっています。
こちらは3種類のヘッドを使ってテクスチャーをつけたブランクです。
キットの中身はこちら。
左から、
- マルチファンクションハンマー(本体)
- テクスチャースタンプ
- ボールペインヘッド
- チェイシングヘッド
- ナイロンヘッド
使い方は、ハンマーにヘッドのくぼみのある面が下向きになるよう差し込み、
持ち手部分の下にあるネジを締めて固定します。
くぼみのある面を下向きに入れることで、中のネジがくぼみにはまって抜けにくくなります。
叩いている間に振動でネジが緩んでくる場合があります。
途中で緩みを確認したり、ヘッドがとれてしまった場合は、
再度ヘッドを差し込んでネジを締め直せばOK!
ヘッドが差し込めたら、刻印する時と同じようにスチールブロックの上にブランクを置いて、
マルチファンクションハンマーでお好みの表情になるまで叩くだけ。
平らなブランクにはない味のあるブランクが仕上がりますよ!
(叩き方はこちらの動画も参考にしてみてください。)
では、セットになっているヘッドをそれぞれご紹介します!
テクスチャースタンプ
細かい模様が特徴のスタンプです。
ブランクは動かさず一定方向に打つこと、なるべく隙間を埋めるように打ち込むことで、
キレイな模様に仕上がります。
ボールペインヘッド
ハンマーで叩いたような小さなくぼみをつけることができます。
たくさんくぼみを作ることで、光が当たったときに平らなブランクよりも
キラキラ感が強くなるので、上品な印象に仕上がります。
チェイシングヘッド
艶出しや、形を整える際に使用するヘッドです。
先端が太く、叩くとひとつひとつのテクスチャーが大きくなります。
ボールペインヘッドと比べて反射が抑えられるので、落ち着いた印象に仕上がりますね!
ナイロンヘッド
こちらはナイロンのヘッドがブランクに傷をつけること防ぎつつ、
叩いて平らに近い状態に戻すことができるヘッドです。
「加工」というより、「修正」といったようなニュアンスが近いかもしれません。
例えばこちら
文字の刻印が端に近すぎて、「L」の文字をブランクの縁ギリギリに刻印してしまい
少し凹凸感が出てしまいました。
ここでナイロンヘッドを使用して、凹凸を和らげたいと思います。
縁を丸くする場合は、このように「スタンプ台」の端にブランクを置いて打つとやりやすいです。
叩いたあとのものがこちら。
写真では少し分かりにくいのですが、凹凸した部分が少し丸くなりました。
触ってみると分かるのですが、ナイロンヘッドを使用した後は、
凹凸感が和らぎ、なだらかになった感触がありました。
もちろんこれらのテクスチャーをつけたブランクに、文字を刻印することもできます。
文字を刻印する場合は、先に表面加工をしてから文字を刻印しましょう。
文字が潰れずキレイに仕上がりますよ!
3. いろんな表情を楽もう!
いかがでしたか?
表面を少し加工するだけで、印象がとても変わりますね。
平らなブランクも素敵ですが、表面加工するだけで味のあるブランクに仕上がりますよ!
ぜひお試しください。